僕のパスポートにはキューバへ行ったという痕跡はなにも残りませんでした
日本とカナダのスタンプだけ
キューバでの入出国時にはツーリストカードという紙ペラにスタンプが押されます
入国時に判を押された半券を渡され出国時にその半券も回収されます
各国、入出国記録は電子化データベース化されてきていて
国から見た場合、スタンプに絶対的な価値はなくなってきているのでしょうけれど
このキューバのやり方はまるで
確実にパスポートに記録がのこらないように
その上で入国中、不法入国じゃないことが確認できるように
という思惑がみえてきてなんでこんなことをするんだろうと
キューバはアメリカと仲が悪くて経済制裁や渡航制限がかかっていると聞いていました
アメリカ国籍の人はキューバへの入国がバレると罰金とか
この辺が絡んでいるのかなと
ちょっと調べてみたら
スタンプが全く押されなくなったのは2003年からのようです
このページの一番下、その他に記載がありました
http://www.rakuda-j.net/tabi/cuba/info.htm
で、さらに調べてみたら面白い情報が
「キューバとアメリカ・意外な親密関係」
http://d.hatena.ne.jp/arakan/20090304/1236098483
これらを合わせて考えると
こんな感じでしょうか?
政治的には(タテマエとしては)仲が悪いということを演じ続けないとなにかとお互い都合が悪い
だけど経済的には仲良くしたほうがお互いとてもメリットがあると
僕は
冷戦も終わってずいぶん経つし
いまさらまだ経済封鎖なんかしてたってなんかいみあんのかなあ
とおもってたんですが
当人同士もそう思ってたみたいですね
2003年からスタンプが押されなくなったというのは
キューバとしてはアメリカと積極的に付き合いたいというサインですね
一方でアメリカがその気になればその人が本当に入国したかどうかなんてすぐに調べられるでしょうがそれはやらないと
パスポートに痕跡がなければまあ通すと
たぶん両国間で暗に取り決めもあるんでしょう笑
ひとつエピソードを
バラデロのホテルのカフェで演奏を聴いていた時のこと
曲間で出演者とお客さんとのやり取りがちょっとあったんですね
出演者がお客さんにどこから来たんですかって聞いていました
そうしたらニューヨークからって答えた人がいたんです
すると会場から拍手と歓声があがりました
カナダって答えた人の時は拍手なし笑
国同士はいろいろ面倒ですね
たけど僕たちはその思惑とは関係なく
おいしい物があるとか海が綺麗とか儲かるとか
そういうことがあればどこにでも出かけていきます
でそういうひとが多数になってくれば
結局国もルールを変えますね
僕たちみんなが
国というやり方に無意識に没したり依存したり責任をなすりつけたりするのではなくて
国とはフラットに付きあって
自分の能力を社会に解放する方法としてそこはかとない愛着をもちつつ使いこなす
これぐらいになると人間も本当に新しい次元へ進化したなあ
なんて思えるんですけどね
その握手と歓声に包まれた空間の雰囲気に
そのような芽をかすかに
感じちゃいました
その空間に居合わせた人たちというのは(僕も含めて)
世界全体から見れば相当なお金持ちです
世界中どこにでも住もうと思えば経済的には問題ない人たちです
という事実はあるんですけどね
20年後
キューバに行ったらもうどこでも英語が通じるようになってるんじゃないかと予想して
きょうはこのへんで