2012衆議院選挙結果比例区と小選挙区別グラフ(小選挙区制度の特性について)
この続編です
リクエストがあったのでかいてみます
僕は数字は好きですが政治には詳しくないので間違いがあったらどうか教えて下さい
とにかく小選挙区制度というのは各選挙区で当選できるのは一人だけ
ということはその選挙区で1番にならないと当選できない(あたりまえだけど)
だから2位以下の候補の票をたしたら当選候補の票を上回るということも普通におきる
この票のことを死票っていうらしいけど小選挙区は死票の割合がおおくなる、みたいな言い方がされる
言い方を変えると1位はその選挙区を支配できる、総取りできる、といういいかたがわかりやすいかな?
具体的に例を上げて見てみる
いま3つの政党A、B、Cがあるとする
前提条件としては
- この3つ以外に政党は存在しない
- 政党Aの支持率は35%、Bの支持率は33%、Cの支持率は32%とする
- 各選挙区とも上記支持率の割合で投票が行なわれる
- 各政党とも候補者は1名しか出さない
これで選挙をやってみると
獲得議席数は以下のようになる
(総議席数は100)
政党 | 100選挙区(定数1)(小選挙区制度) | 50選挙区(定数2) |
---|---|---|
A | 100 | 50 |
B | 0 | 50 |
C | 0 | 0 |
これを見ると小選挙区制度の1位の総取りという事がよく分かると思う
政党Cは支持率ではA、Bと拮抗しているにもかかわらず議席が一切得られない
もちろん実際には支持率に地域差があるのでここまで極端な結果にはなるわけではない
経験則みたいだけど小選挙区の議席数は得票数の3乗に比例するという法則があるみたいだね
小選挙区制 – Wikipedia
今回の衆議院選挙の結果だけ見ると3乗以上の差がついている
最近では放送や通信手段がたくさんあるから地域差は出づらくなっているだろうしここで仮想したような極端な結果が出やすい傾向が強くなっている?
一方で特定の地域で強力な支持が望める人も”重宝がられる”。全国区ではともかく特定選挙区で1位を取れればその地域は制圧できるわけだから。
ここまで見てくると小沢さんや石原さんが拙速なぐらいに党を合流させたかった、そして相手として嘉田さんや橋本さんといった首長を選んだ理由としてこの小選挙区制度の性質も念頭にあったと思われる
- 小さい政党の乱立は自民、民主を有利にするだけだから党を少しでも集約して数を減らしたかった
- 全国区の支持率を上げる時間的余裕はないから特定の地域で強力な支持のある人とくっつきたかった
野田さんの不意打ち解散も善意的に解釈すれば第3極に党を集約したり選挙協力を整える時間的余裕を与えないようにして反民主層の受け皿を分散させ小選挙区の特性を使って死票に追い込みたいという意図があったんだとおもうけど(実際それには成功したと思う)、それ以前に自分の党内がぐちゃぐちゃで選挙の準備が全く整っていなかったということだね笑
こんなところでいかがでしょうか?
ああ、今日は仕事してないんですけどどうしましょう
こういうの書くの本当に時間かかる